Schimmelpilze (04.04.2008)

ドイツでアパートに住んで、よく問題になるのがSchimmelpilzeと呼ばれるキノコの発生。(サルマタケではない。)これは主に浴場のタイル、換気口、部屋の壁に発生する黒いシミのようなもの。特に壁に発生するキノコ(Schimmel)は健康に良くない。呼吸する事により、鼻、喉から体内に侵入、軽度の症状ではアレルギー症状(粘膜が発生)を起こす。ひどい場合はSchimmelを肺から取り込んでしまい、アストマを起こすこともある。又、アパートを出る際、壁にSchimmelが出ていると、大家は当然壁紙の張り替えを要求するので、これを業者に頼むと小さなアパート(30㎡)でも300ユーロくらいお金がかかってしまう。これを避ける為、ここではその傾向と対策を紹介しよう。

まずSchimmelは湿気がある所に発生する。だからSchimmelの発生を避ける為には、部屋と浴室の換気を十分に、それも頻繁にする事が大事。ドイツのアパートは日本の家屋と異なり、寒い気候に適した作りをしている為、屋内に湿気(暖気)が貯まりやすい(頑丈な)構造になっている。だから浴室は使用後、窓を全開にして湿気を逃がしてやろう。また料理をするとキッチンばかりではなく、アパート内に湿気が充満するので、料理(食事)の後、アパートの窓を開けて換気をすることも忘れないように。ドイツの窓は日本の窓と構造が違って、窓を開ける(oeffnen)だけでなく、斜めに開ける(kippen)事ができるが、このkippenは換気には不十分。十分に換気をするには、キッチン(浴室)とその向かいにある部屋の窓を全開にして4~5分辛抱する必要がある。

しかしちゃんと換気をしていても100%、Schimmelの発生を防ぐ事は不可能。例えば窓ガラスが二重ガラスになっていて、熱を逃がさない作りになっている場合、空気の遮断性の悪い壁や窓の枠組みなどの「弱い部分」を通して暖かい空気が外に逃げていく。この為、ここに湿気がが貯まりSchimmelが発生する。幸い、この例のようにアパート(部屋)の作りが原因でSchimmelが発生した場合、その除去は大家の責任になる。もっとも、ドイツには「それじゃ、私の費用で壁紙を張り替えてあげよう。」などという親切な大家は皆無だ。大家は「ちゃんと換気をしないから、Schimmelが発生するんだよ。」と言う事だろう。そうなると、Mieterverein(悪徳大家に悩まされた際に真っ先に相談する場所)に相談するしかない。おそらく監査人(Gutachter)を雇って、Schimmel発生の原因を調査する事になる。その結果を大家に送り、リノベーションを勧告する事になるが、勿論、これにはたっぷりとお金と時間がかかる。

ところで、Schimmelは何も悪玉だかりではない。現代医学に欠かせないペニシリンはSchimmelの一種。英国の医学者が休暇から帰ってきたら、休暇前に処理をするのを忘れていたサンプルにSchimmelが発生して、カビの発生を抑えていたのが今世紀の医学上の大発見となった。さらにはSchimmelを利用してチーズを作る事もできる。チーズ好きの間ではとっても人気のあるチーズだそうだ。こんなことを書くと、「じゃ、部屋にチーズを放置しておいて、カビチーズ(Schimmelkaese)を自分で作って食べれば、ペニシリンを取るのと一緒 で一石二鳥ですね。」などと思われてしまっては大変。カビチーズ、ペニシリンに使われるSchimmelは、壁に発生するSchimmelとは別の種類で 「善玉」です。壁や古いチーズに発生したSchimmelを食べても、病気は治らないどころか、病気にな るのがオチ。アパートの部屋で簡単にペニシリンが作れるようなら、製薬会社は要らない。


カビチーズ。こちらは食用です。
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