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ブラックリスト  (01.07.2007)

ドイツへ留学する場合、値段を最優先して南回りのルートは選ばないほうがいい。「タイで1週間遊んでから、ドイツに行きます!」という場合は別だが、南周りのルートを選ぶと、ドイツに着くまでたっぷり24時間かかる。そんな経路で飛ぶとドイツに着いた時点でくたくただ。ところが本当の試練はこれからで、言葉の通じないドイツで、チケットの買い方もわからない電車を利用して、目的地まで移動しなければならない。重い荷物を抱えての移動はしんどい上、ドイツの空港、駅はスリの仕事場だ。疲れて電車で眠り込んでお財布を盗まれたのでは、節約した1~2万円はパーになる。ドイツ留学には、ドイツに着いてからの移動に備えて体力を温存できる直行便、あるいは韓国経由などの飛行時間の短い路線を優先しよう。

アジアを旅行する際は、航空会社選びはさらに慎重にする必要がある。毎年、あちこちでフェリーやボートが沈んで観光客が犠牲になっているが、これはアジアには「安全基準」は建前と考えるためで、儲からない定員は無視して船は常に定員オーバー、金が出て行くだけの船の修復などはお預けで、儲けの足しにならない救命胴衣せえもない。これでは船が沈んで犠牲者が出るのは時間の問題だ。アジアではこれを船だけではなく、飛行機でも同じように考える。著名な例がインドネシアの航空会社。事故ばかりである。その中でも著名な例がアダムエアー。大金持ちが作ったこの航空会社はパイロットへの教育でお金を節約、事故は耐えなかったが、値段が安いので、それでも十分に乗客は居た。2008年の墜落では乗員、乗客108名全員が死亡して、インドネシア政府はやっと営業許可を取り消した。

一流の航空会社、ルフトハンザ、スイスエアー、シンガポール航空などは、新品の航空機を購入する。これを5年ほど使用すると、この飛行機を二流の航空会社に売る。二流の航空会社でさらに5~6年使用されて、計10年ほど使用された飛行機は、ロシ〇航空、中〇航空などの三流の航空会社に売却される。通常はこれらの航空会社で壊れるまで使用されるが、それでも壊れていない場合はアジア、東ヨーロッパ(特にウクライナ)、トルコ、ギリシャ、アフリカなどのマイナーな航空会社に売却される。

当然、こうした「食物連鎖」の最下層にある航空会社の飛行機はよく落ちる。こうした墜落事故は欧州の外で起きているうちはまだ良かった。しかし、欧州連合の加盟国が増えるに連れて、欧州内でこうした墜落事故が頻繁に起きるようになった。特に2005~6年に相次いだギリシャの飛行機の墜落事故は悲惨だった。会社が安いチケットで利益を出す為に、飛行機の整備を倹約、これが原因となって パイロットが航行中に酸欠に陥り気絶してしまった。たまたま乗客としてこの飛行機に搭乗していたパイロットが、コックピットの扉を蹴破ってコックピットに進入、なんとか飛行機をアテネの空港に着陸されるべく必死の努力をしたにもかかわらず、途中で燃料が尽きて墜落してしまった。乗客は地上に激突する瞬間まで意識があったことが、この事故をさらに悲惨にした。

この悲劇を見てEUは珍しく素早く対応した。EUは独自の航空会社のブラックリスト(Schwarze Liste)を作成、これに乗った航空会社は欧州内の飛行を拒絶する事にした。たとえこのリストに載っていなくても、「危険地域」からの飛行機がフランクフルトに到着すると、飛行機の「抜き打ち検査」が行われるようになった。この検査で問題を指摘された飛行機は、問題を解決するまで、離陸許可が下りないという厳しいもの。実際に抜き打ち検査をしてみると、飛行機のひどい状態が明るみに出た。某アジアの航空会社などは「締りの悪い」ドアをガムテープで「気密処理」していたことがわかり、その場で離陸禁止をくらった。

そして今回、6月28日にブラックリストが更新されて、51社にも上るインドネシアのすべての航空会社はこのブラックリストに追加され、欧州内への飛行が禁止された。2007年初頭のインドネシアの航空機の墜落事故が、この引き金となったのは想像に難くない。

タイ(プーケット)で大破した格安航空会社、"One-To-Go"
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「どこかで見たことがある。」と過去の写真を探ってみると、
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ウドン空港で錆びていていた航空機だった。
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