がん特効薬 発見? (17.07.2017)

ウルム大学の化学者が、さまざまな薬物(麻薬)ががん細胞に及ばす効果を研究していた。研究の一環で合成麻薬の(メタドン)をがん細胞に加えると、癌細胞が壊滅してしまった。「きっと何かの間違い。」と同じ実験を繰り替えしたが、やはり同じ結果になってしまう。理由は不明だが、メタドンはがん細胞を破壊する効果があると感じた化学者はメタドンの量を加減して、どの程度の量であれば、がん細胞を死滅させることができるのか突き止めた。というのも大学病院には脳腫瘍で手術が不可能な患者が通院しており、残り数ヶ月~1年の余命と診断されていたからだ。

そこで患者の了解を取った上で、患者にメタドンを与えてみた。するとこれまでは"Chemotherapie"(放射線治療)に対して効き目を見せなかった腫瘍が、みるみる小さくなっていった。中には腫瘍がほとんど姿を消したので病院を退院、ほぼこれまで通りの生活を送る患者まで出てきた。メタドンの人体実験で確かな効果を確認した化学者は、がん患者を対象にした正式な臨床実験をするように申請したが、大学はこれを拒否した。というのも癌に効果があることがわかっている治療薬、"Avastin"は2万5千ユーロ(およそ300万円)もするが、メタドンなら街角の薬剤師が混ぜることができて、3か月分の「お薬代」が30ユーロで済む。30ユーロで効く癌の特効薬なんぞ見つかってしまうと、製薬会社には大赤字なのだ。製薬会社からお金(研究費)をもらっている大学は、「そんな薬が見つかった日には、研究費を削られる。」と、臨床実験を認めなかった。これがもう10年近くも昔の話だ。
           
ドイツには癌末期の患者が威厳のある最後を迎えることができるように"Hospiz"という施設がある。ここで死を待つ患者を診察していた医者が、痛みを和らげる目的でがん患者にメタドンを処方した。すると不思議なことに患者の余命が、他のメタドンを処方してない"Hospiz"よりも、はっきりと伸びることに気がついた。他の"Hospiz"で働く医師との意見交換の末、メタドンは癌治療に効果があると確信、以降、自身の診療所にやってくる癌患者にはメタドンを処方した。もっとも癌の特効薬としてではなく、痛み止めとしてだ。ドイツでは(世界中でも同じだが)まだメタドンが癌に及ぼす臨床実験がなく、薬として認めてられていない。だから痛み止めとして処方することになる。

この医師はメタドンががん治療に効果があることを健康保険に報告、臨床実験をするように薦めたが全く相手にされなかった。国民健康保険にとってメタドンは薬物中毒者に与える代用の安い薬物としか考えておらず、その薬物を癌治療に用いるべきだと主張する頭のおかしい医師が、医師試験に合格したことを疑った。こうしてここでもメタドンを使用した癌治療は、闇に葬られた。ところがネットが発達した今、完全に闇に葬ることはできなかった。この医師の噂を聞いたがん患者は、ドイツ中からこの診療所に押し寄せた。その中に、「余命数ヶ月」と診断された女性が居た。放射線治療をしたのに効果がでなかったのだ。そこで必死になってネットで代わりになる治療を検索して、メタドンのを使った治療を読むことになった。この診療所でメタドンを処方してもらい、再び放射線治療を始めると、これまでは変化のなかった腫瘍がみるみるうちに縮小して、数ヶ月には黒い影を残すだけとなった。

この女性がテレビのドキュメンタリーに出演、かかりつけの大学病院の医師の診断ではとっくに死んでいる筈なのに、元気にスポーツジムに通っている姿が報道された。このドキュメンタリーに出演した化学者の話では、「がん細胞は抵抗力が高く、放射線治療をしても薬剤を受け付けないことがある。しかしメタドン治療を同時に施すと、癌細胞は薬剤に対しての抵抗を失い、放射線治療が効果を発することがわかった。」と発言すると、上述の医師とこの化学者は、一晩にしてがん患者のヒーローとなった。ところが製薬会社が黙って数億の儲けになる機会を逃す筈もない。癌治療で権威のあるハイデルベルク大学の教授を使って、「そんな臨床実験もされてない、あやしげな治療に希望をいだくべきではない。患者が副作用に悩むだけだ」。と主張した。化学者が研究しているウルム大学さえ、「メタドンは癌の治療薬薬でなない。その効果も確認されてない。」とネガテイブキャンペーンに加わった。ところががん患者その家族からの反響は絶大で、医学会はこれを無視できなかった。やむなくベルリンのシャリテー病院にて第一回目の臨床実験が27人の被験者に対しておこなわれた。(その詳しい報告書はこちら)。

この実験では心配されていたメタドンの副作用を確かめるのが目的だったが、ハイデルベルク大学病院の教授が示唆していたような毒物による健康障害、極度の発汗、あるいは心臓への負担などの副作用は現れなかった。この結果から「メタドンを与えても、メタドンを与えられなかったコントロールグループと大差がない。」という結果がでた。ただし被験者の数が少ないので、「一般的な副作用の有無はまだ確定してない。」という注意はあったが。今後は被験者の数を増やして引き続き副作用の検査、そしてこれが済めばがん患者へのメタドン治療へと進むことになる。すべてがうまくいっても結果が出るまで3~4年というので、すでに癌が発病している人にはあまり役に立たない。

ただしドイツでは、町医者がメタドンを痛み止めとして処方することができる。放射線治療をしている医師が、「メタドン?そんなものは薬じゃない。」と抵抗するなら、これを処方してもらい服用すればいい。嬉しいことに上述の医師と化学者の話では、「癌の種類を問わず効果がある。」ということだ。とりわけこれまでは治療法がほとんどなかった白血病に対して、「とりわけよく効く。」という。上述の通り、メタドン治療は放射線治療と一緒に行うと効果を高める効果があるので、メタドンだけ取っても効果は薄い。又、ベルリンのシャリテー病院を含めて、僅かながらメタドンを癌治療として採用している病院もあるので、メタドン治療の臨床実験の結果を待つまでもなく、すでにメタドン治療を受ける事ができる。少なくともドイツでは。
 
とは言っても、メタドンが癌治療に効くと決まったわけではありません。幾つかの事例で効果が認められたと「主張しているだけ」です。日本でも理研の研究員が詐欺をしたように、この結果が臨床実験で再現されるまで、確実なことはわかりません。注)この記事に関するお問い合わせは、お受けいたしかねます。お問い合わせをいただいても、回答できません。さらに記事の内容、信憑性に関しても責任は取りかねます。何卒、ご了解くださいませ。


安すぎる特効薬?
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Abofalle (17.05.2017)

0180の番号を使った電話詐欺が法改正で使えなくなり、「詐欺はほとんどなくなった。」と思っていたら、甘かった。現在、携帯電話を利用した詐欺が第二の活性期を迎えており、被害者の数はうなぎ上りだ。これを防ぐ効果的な手段もあるのに携帯利用者の多くは、「私はエッチなサイトは見ないから、騙されない。」と安心しきっているか、「そんなことが可能だとは知らなかった。」と無知のため、詐欺師のいい鴨になっている。

ネット上で契約を結ぶことが多くなったため、動きの遅い政府もやっと法整備にこぎつけて、ネット上で契約を結ぶには、「支払いに同意する」、あるいは「買う。」というボタン/アイコンを押さないと、契約が成立しない事になっている。簡単明瞭なのだが、詐欺師はこれを逆利用している。「このフォームに記入して登録すれば、無償でサービスが受けれます。」と一見、無償のサービスを提供する。「無料だから。」と登録すると、請求書が届くという具合だ。人気の方法は、「あなたのSchufaのスコアを無償で問い合わせ。」、「あなたにぴったり合う相手を無償で検索。」というものだ。「そんな手にはひっかからないよ。」と住所は適当なもの、名前も仮名で記入したのに、「請求書が届きました。」と相談を受けたことがある。詐欺師はIPアドレスだけで住所を特定できるので、データを誤魔化しても効果がない。ご注意あれ。
           
「でも住所と名前を入れただけで、どうして請求書が届くの?」、『「支払いに同意する」、あるいは「買う。」というボタン/アイコンを押さないと、契約が成立しないんじゃないの?』。それはその通り。もっとも詐欺師は法律を守らないから、詐欺師なのだ。その方法はこうだ。「無償で登録する。」ボタンの下に「購入に同意する。」というボタンを隠している。何も知らない消費者が、「購入ボタンは押していません。」と抵抗しても、「この通りちゃんと押しています。」と詐欺師は「証拠」を提供できる。もっともこの手口は欠点もある。パソコンからアクセスした場合、請求書を送ってお金を請求するしか詐欺の方法がない。しかしドイツの民法ではネット上の契約は2週間以内の解約が認められている。そこで請求書をもらった消費者が、「解約すます。」と解約書を送ってきたら詐欺にならない。運よく「ドイツに詳しい人」が、「そんな無茶な要求は無視すればいい。」と親切なアドバイスしてくれば、話は別。無視していると契約が成立してしまい、支払い義務が発生する。

ところが携帯電話なら話は別。ドイツ テレコムだろうがヴォーダフォンだろうが、詐欺師から「申し込みしたサービス料金の引き落とし申請」が来ると、これをチェックもしないで許可してしまう。すでに詐欺とわかっている業者からの要請でも、許可してしまう。この支払いで電話会社も一緒にお金を稼いでいるからだ。結果、申し込んだ覚えのない"Abo"(定期購読)の支払いが電話代の請求書に計上されてから、「やられた!でも何処で?」となる。請求書に、"Abo Sex-XXXX"と書かれていると恥ずかしくなって抵抗をしない人も少なくない。そのような請求書が届いている人の多くは、風俗サイトを見ておかしなサービスを申し込んだわけでない。無償のゲームやサービスを受けるために何処かのサイトに登録したか、発信人不明のSMSのリンクを押しただけで、詐欺に遭ってしまっている。勿論、風俗サイトはそんな危険なボタンで一杯だ。「動画をスタート」を押せば、高い確率で隠された"Abo"ボタンを押すことになる。

この詐欺"Abo"の特徴は、定期購読費用が週割になっていること。詐欺に気づいた消費者が契約を解約すると(解約するに決まっている)、書類はゆっくり処理されるので、解約が実行されるまで大体、2ヶ月かかる。月割りではよくても2回しか費用を引き落とせない。しかし週割なら8~9回も可能だ。もっとも中には携帯の請求書を見ていない人も居て、数ヵ月後に詐欺に気づく人もいる。そんな目に遭わないように、請求書が届いたらおかしな請求がされていないか、チェックは欠かせない。「でも、どうやって解約すればいいの?」とお悩みの方、お住まいの町にある消費者団体が、無償で手紙の草稿を提供しています。

「詐欺師にお金は1セントも払いたくありません。」という人は、契約している電話会社に不当な請求であることを通知して、お金を払い戻すように依頼することはできる。がドイツでは一度払ってしまったお金を取り戻すのは、左手で暗闇の中で針に糸を通すよりも難しい。電話会社もこの詐欺で一緒に稼いでいるからだ。半年にも及ぶ手紙のやり取りの後、ドイツテレコムは「引き落とした額は翌月からの請求書で相殺します。」と譲歩したが、正確には不法に請求されたお金が戻ってきたわけではない。この現状に腹を立てた緑の党の国会議員は、「ドイツテレコムとその競合他社は、詐欺師の取立人と化している。」と非難しているが、他に適当な言葉が見つからない素晴らしい描写だ。弁護士保険に入っている人は、弁護士を使って代金の返却を計るのが一番の方法だ。弁護士裁判に加入していない場合、被害額にもよるが、"Abo"の請求書が届くとすぐに契約を解約するのが一番安い方法だ。

こんな目に遭わないようにするには、どうすればいいのか?「発信者不明のSMSには回答しない、リンクはクリックしない。」、などの対抗先を実行しても、詐欺師がスパイソフトで友人の携帯を「ハイジャック」してしまったら、そのような警戒措置は役に立たない。てっきり友達からのメールだと思いクリックしてしまい、詐欺にはまってしまう。このような被害を防ぐため、電話会社は"Drittanbietersperre"という機能を提供する義務がある。これは契約先の電話会社以外からのサービスを受けれなくする機能で、「無料で登録する。」の下に隠された「購入に同意します。」をクリックしても、他社のサービス利用が禁止されているので詐欺師にも歯が立たない。この機能は契約時にはオフになってるから、詐欺が心配な方はホットラインに電話してこの機能をオンにしてもらおう。

最後にいいニュースも紹介しておこう。6月15日からEU内でのローミング料金が廃止された。すなわちドイツに居ながら、おフランスにいる友達と国内料金で通話できる。と書くと、「じゃ、○○から□□に電話をしても同じなの?」と相談が来るので極端な例を出すと、ルーマニアからポルトガルに電話しても、国内料金と同じ扱いになる。例外はスイスなどのEUに入っていない国。すなわちフライブルクから遠足に行き、外出先からスペインに電話、長電話の後でローミング料金が課されることはある。国境地域では、携帯電話はお隣の国の電話を拾って通話に使用することがあるからだ。あるいは直接、ドイツテレコムやボーダフォン、あるいはその子会社と契約せずに、安料金が売りのデイスカウンターと契約している場合は、ローミング料金が課されることもあるので、外国からでも電話した人は契約元に確認を取ってから電話をしよう。弊社ではそのようなお問い合わせは、お受けいたしかねます。どうか契約先までお問い合わせください。
 

無償のゲームで誘い、
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パズルに隠れた購入ボタンを押させる。
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Care Energy倒産 (17.04.2017)

前の記事で、「電力会社の変更を検討してはどうだろうか。」と書いたので、今回は電力会社がテーマだ。すでに何度も書いているが、「安い。」が「良い。」という意味に解釈されるのは日本だけ。ドイツでは、"Wer billig kauft, kauft zweimal."(安物を買うと、二度買うことになる。)と言い、安い値段に釣られることを警告している。これは家電製品だけでなく、語学学校等のサービス業、それに電気代についても同じことが言える。

とは言っても、日本に住んでいると「安い電気も、高い電気も同じ電気じゃない。私は安い電気を選びます。」と思われるに違いない。日本ではそれでも構わないかもしれないが、ドイツではそうはいかない。安い値段を武器にしている会社は往々にして仕入れ値と同じか、仕入れ値よりも安く電気を提供している。「素晴らしい!」なんて感激する人は要注意。仕入れ値と同じ値段で電気を販売すると、儲けがないので会社は赤字になる。赤字だと電気市場で買い入れた電気代の請求書、送電会社からの請求書が払えなくなる。これを避けるため、常に新しい顧客を安い値段で釣り上げると、新規の客が払う金で請求書の支払いに当てる。あるいは会社の持ち主が海外で不動産を購入して、"D-Day"に備える。
           
客の数が増え続ける限り、この商売はうまく行く。ところがいつかは限界に達する。もっとも会社の創設者はそんなことは百も承知の上。会社が倒産するまでどれだけ多くの客を釣り上げることができるか、それだけが目標だ。十分な額の金を横領、もとい海外で親戚の名前で不動産を購入すると、とんずらする。この方法で"Flexstrom"、"Teldasfax"が大成功を収めており、消費者は痛い目に遭った。ところがこういう雪ダルマ式の商売を監視するはずの"Bundesnetzagentur"は、官僚だけあって動きが遅い。官庁が動き出すのは、会社が会社更生法の申請を上げてからで、この商売を取り締まる能力はない。

この法律の抜け目に目をつけたオーストリア人の売れないデイスコ ジョッキーは、本業を辞めて、ドイツで電気を販売することにした。その名前は"Care Energy"。超安価な値段を武器に、客の獲得に乗り出した。日本人を弁護すると、安い値段に弱いのは日本人だけではない。「ケチ」で知られるドイツ人も、この電気料金に飛びついた。めでたしめでたしで終わると思ったら大間違いで、ちゃんと電気代を払っているのに、「支払いが滞っています。」という手紙が届く。「ちゃんと払っていますよ!」と抵抗すると警告書が届く。そこには「弁護士費用」と称して数百ユーロが計上されている。こうして安い電気で損をしたお金を取り戻すわけだ。それでもドイツ人は安い電気に飛びつき、会社はわずか数年で25万もの客を獲得、売れないデイスコ ジョッキーは大金を手にした。

ところが今回は悪事を働くオーストリア人に天誅が下った。溜め込んだ金を使う前に、オーストリア人が死んでしまった。後継者が会社を引き継いだが、電力会社や送電会社からの未払いの請求書が山積しており、会社の資産を全部売ってもこれを払う事は不可能だと悟り、この3月に会社更生法の適用を申請した。お陰でこの会社と契約を結んでいる客は、冒頭で述べた通り二度、電気代を払うことになる。というのも会社が倒産しても、契約はまだ有効なのだ。「倒産したらからもう払いません。」ということをやると、会社の弁護士氏から請求書が届くので、ご注意いあれ。倒産した会社と契約していると会社の後継人から、「この新しい口座に電気代を振り込んでください。」という手紙が届く。この手紙が届いてから、新しい口座に電気代をこれまで通り振り込むことになる。間違って古い口座に振り込むと、"Konkursmasse"(負債返却用の資産)として換算されて、取り戻すことはできなくなる。

電気会社が倒産すると、地元の電力会社が送電を自動的に引き継ぐので、該当者はお金を払う以外、何もする必要はない。その際、倒産した電力会社に支払った数ヶ月、運が悪いと1年分の電気代は、上述の"Konkursmasse"に入っているので、過去数ヶ月にさかのぼって、運が悪いと過去1年分の電気代を、地元の電力会社に支払うことになる。「そんなの嫌です!」と言っても、他に手段はない。二度払いになるのは地元の電力会社の責任ではなく、倒産した電気会社が請求書を払っていなかったのが原因だ。

一方で電力会社を変更を勧めておき、もう一方では「安い電気を提供している会社には注意されたし!なんて言うんじゃ、どうすればいいのかわからない。」とお嘆きの方にアドバイス。今、電気代の比較をすると25~26セント/Kwの電気代が平均だ。すなわちこの金額なら、会社がなんとか黒字になるわけだ。なのに倒産した会社のように19セント/Kwなんて料金を提供していると、「お得!」じゃなくて、「怪しい」です。料金の比較をする際は、ちゃんと会社が黒字になる料金の範囲内で会社を比較しよう。安い値段に説得されないように、"Wer billig kauft, kauft zweimal."(安物を買うと、二度買うことになる。)という言葉は常に、頭の片隅においておこう。



どうすっぺ?
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2017年 法律改正 (17.04.2017)

3月29日からテレビの電波がDVB-TからDVB-T2に変更された。勿論、利点があるからこそ新しい規格に変更されるわけで、DVB-T2はDVB-T2 HDとも呼ばれて、HDで電波を発信する。この規格変更に伴い、DVB-T電波の発信は3月29日にて終了する(州により若干の誤差があります)。すなわちこれまでテレビをDVB-Tアンテナで受信していた方は、テレビの画面が真っ黒のまま。例外はテレビをUnitimediaやKabel Deutschland等のケーブルテレビで受信していた人。この場合はこれまで通りのテレビで、引き続き視聴が可能だ。

「それじゃ困る。」という方は、俗に言う「レシーバー」か、「DVB-アンテナ」か、DVB-T2アンテナを内蔵したテレビを買う必要がある。2015年以降に最新型のテレビを買われた方は、大方、DVB-T2が内臓されている(筈だ)。そうでない場合、対処が必要だ。コストの面で一番安いのは、DVB-アンテナを購入する方法だ。安いアンテナ(勿論中国製)は10ユーロ前後で買える。次に安価な方法はレシーバーを使う方法で、安いもの(勿論中国製)は40ユーロから購入できる。レシーバーにはDVB-アンテナが内臓されており、テレビ番組を録画できる機能が付いているのがアンテナと異なる。最近はテレビに録画機能が付いているので、単にアンテナを買ったほうが場所を取らないし、電気の消費量も低いので、経済的だ。
           
これだけで済ませておくと「ありがとうございます。」と感謝される事はなく、「他にも方法があるぞ。」と文句が届く。無償で情報提供なんぞすると、粗探しを生き甲斐にしている小市民を、ろうそくに飛んでくる虫のように、ひきつけることになる。そこで敢えて付け加えておくと、DVB-T2の電波を受信する方法として、モジュールを購入する方法もある。「なんで最初にそれを言わないの。」と思われるかもしれないが、これが80ユーロと結構お高い。なのに見えるのは国営放送だけ。民間の番組はモザイク、もとい、電波が暗号化されて見えない。それが嫌なら、(嫌に決まっている)毎月の受信料が5,75ユーロを払うと、民間の番組のHDで視聴が可能だ。

同じく2017年3月末から、健康保険が眼鏡とコンタクトレンズの費用を負担することになった。というとまるで眼鏡やコンタクトレンズが無償で手に入るように聞こえるが、よっく調べてみると、「法律で認められている分だけ負担される。」との事。これが5ユーロなのか、それとも300ユーロなのか、健康保険はまるで死んだ貝のように口を閉じて情報を明かさない。わかっているのはこの法律改正の対称になるのは、+6、あるいは-6以上の遠視、あるいは近視の持ち主だということだ。そして眼鏡で支払われるのはレンズ代だけ。保険会社に聞いてみると、「どれだけ補助金が出るか、それは視力によるので幾ら出るかとういう質問には回答できない。」とブロックされた。正確な額を知るには、保険会社に補助金の申請を上げないとわかならない。そこでまずは眼科に行って診断書を書いてもらおう。次に眼鏡店に行って、眼鏡、あるいはコンタクトレンズの見積もりをもらおう。この見積もりと診断書を保険会社へ送って、補助金の申請を上げることになる。実際に補助金が降りた方は、是非、ご報告ください。

そして3月から原付のナンバープレートが変更になる。新しいプレートは黒色。古いプレートは緑色。どうみても色しか違わないのだが、原付の持ち主はナンバープレートを変更する義務がある。これをしないと保険に入れない上、検問で停められると罰金をいただく。意味、無意味を問いたくなるが、罰金をもらう前に交通局に行って新しい番号をもらっておこう。

これまでも何度かここで紹介していたが、3月からついにカナビスを薬局で買うこと可能になった。「じゃ、早速、薬局に行って一発きめます。」というわけにはいかないのは、一般常識を備えた社会人なら言うまでもないだろう。薬局でカナビスが買えるのは慢性的な痛みを抱えている人に限られる。「ここ10年慢性的な肩こりに悩んでいるので、早速、薬局に行って一発きめます。」というわけにはいかなのは、一般常識を備えた社会人なら言うまでもないだろう。カナビスを買うには医師の処方箋が必要だ。日本は、「心頭滅却すれば痛みも、痛みでなくなる。」という精神主義で患者の痛み軽減には全く理解がない。ドイツでは今後、慢性的な痛みに悩まされる人は、合法に安価に薬局でカナビスを買うことができる。

数年前にやっと導入された最低賃金も、2017年からこれまでの8.50ユーロ/時間から、8.84ユーロに「値上げ」される。アルバイトも例外ではない。450ユーロの「ミニジョブ」で働いているなら、50時間+まで。51時間になると法律違反になる。飲食店は若者のナイーブさを利用して、かなり粗悪な労働環境で従業員を酷使してるケースが意外に多い。あまりにひどい環境で働かされている場合、証拠をちゃんと固めてからこの違法状態を労働局に報告しよう。例えば5人のウエイトレスが働いているレストランで、半年間、最低賃金よりも1ユーロ低いお給料を支給していると、罰金は2万6千ユーロと結構なお値段になる。違法な就労状態が長く続いていれば、この罰金はもっと高くなる。「知らなかった。」という言い訳は通じないので、飲食店を経営されている方は、即急に給与体系の見直しをしたほうがいい。

2016年、ドイツでは総発電量のなんと1/3が再生エネルギーで発電された。日本は政府の原発推進政策も手伝って、"lächerliche"(お笑いの対象の)3.2%。ドイツの1/10以下でお話にならない。もっともその代償は"EEG-Umlage"と呼ばれる助成金だ。この助成金で再生エネルギーを促進している。この助成金は国民が電気代に上乗せして支払うので、ドイツの電気代は日本のほぼ倍。2017年にはこの助成金が6.88セント/Kwに上昇する。一人住まいなら年間1500kw程度の消費量なので、103ユーロ程度の助成金を払っていることになる。これに伴い契約先の電気会社から、「電気料金改定のお知らせ」が届いている筈だ。ドイツの民法では契約の当事者が値段の上昇を告げた場合、契約を解約する権利が認められているので、この機会に電力会社を変更してみてはどうだろう。

この他、道路交通法、年金、年末調整なども法律が改正されているので、該当する項目がある人は、法改正について調べておこう。と書くと、「調べてください。」というメールが届くんです。「どうしても知りたい!」という方は弊社で調べてみますので、会社のホームページから正式に調査(お代金をいただきます。)をご依頼ください。


あれ?
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儲かる話 "Schrottimmobilien" (17.03.2017)

「儲かる話。」と検索してここにたどり着いたあなた。詐欺師にひっかかりやすいです。色気を出さないで、落ち着いて考えてみてください。仮に「儲かる話」があったとして、あなたがこれを発見したとしましょう。どうしますか?自分で利益を上げる前にネット上で、「こうしたら儲かるぞ。」と書いて皆に知らせますが、それともまずは真っ先に自分で儲けますか。わざわざ聞くまでもなく、まずは真っ先に自分で儲けますよね。ネットで書かれてる儲かる話は、自分が金儲けをするために鴨を呼び寄せる餌です。とりわけ人気なのが「○○で幾ら儲けた。」とか、「儲けた金でハワイ移住。」という撒き餌。「所変われば品変わる。」といいますから、ここではドイツ人がひっかかかる、「儲かる話」について紹介します。

「株に投資するのは気が進まない。」というドイツ人がよくひっかかるのが、「森(木)に投資して、自然を守ってお金まで儲かる。」という儲かる話。以前ここでも紹介した、"German Pellets"がその典型。「環境保護」という言葉に弱いドイツ人は、「ウイン ウインじゃないか。」とコロリと騙される。勿論、全部が詐欺なわけではないが、森(木)に投資して利益が出るのは、最低でも100ヘクタールの規模で、しかも利益がでるのは20年以降の話。それも20年間、嵐や台風が来ない、害虫に犯されない、山火事に遭わないという条件が全部揃っての事。森(木)なんぞ、個人投資家が投資するものじゃない。

「それじゃウイスキーに投資してみては。」と誘われることもある。この投資方法を薦める人は、「インドや中国でお金持ち階層が増える一方で、良質のウイスキーは生産量が限られており、値段は登る一方だ。」という。そこで「今から良質のウイスキーを購入しておけば、10年後には倍になるのも夢じゃない。」という。実際、すでに良質のシングル モルトの23年物は数千ユーロもする。この投資の欠点は、お金儲けをするなら数本ではなく、数ダース買う必要があること。当然、保管場所の問題が出る。自宅にワインケラーを持っているなら問題ないが、数ダースものウイスキーは大きな場所を取る。これに加えて儲けを出すには長期間保管する必要があり、引越しなどは手軽にできない。自宅に泥棒が入る危険もある。株なら場所を取らないし、泥棒が入っても盗まれない。しかしウイスキーへの投資には、株にはない利点もある。すなわち値段が上昇しない場合は、ウイスキーを自分で飲める。株だとそうはいかない。

「それじゃオールドタイマーに投資してみては。」という人もいる。50年代に製造されたBMW 502は6~7万ユーロ、メルセデス 190SLは18万5000ユーロ。(邦貨で2000万円)。「10年もすれば、値段が倍になるのも夢じゃない。」と悪魔が耳元で囁くが、ここでも大事なのは株と同じで、儲かる銘柄を探すこと。ちゃんと整備されており、書類も揃っていて、錆びていないオールドタイマーは高い。そんな車を買うのは、株を最高値で買うのと同じで、買った瞬間から価値の減却を覚悟しなければならない。運がよければ10年後には、購入価格を上回る価格で売れるかもしれないが、10年間も安全に保管、整備するには膨大な金が必要だ。オールドタイマーで儲けている人は、状態の悪い車を安い値段で購入、自分で修理、整備しているから儲けも大きい。素人がすでに整備された車を買えば、すぐに値段があがるものではない。

「株を買うのはちょっと。」という方に人気なのが、金(きん)に投資する方法。「金なら何が起きてもその価値が保障されている。」というのがその理由だ。2016年は株式市場での乱高下が激しかった。結果、株に投資してお金を失うことを危惧した個人投資家が大量に金を購入したため、株価が上昇しているのに、金の価格も上昇する不思議な現象が発生している。「金王道説」を翠帳する人は、「1オンス1500ドルも夢ではない。」と言う。そのような目標値には根拠がなく、ただの予感/予想に過ぎないことをお忘れなく。金への投資で最大の欠点は、配当金が出ないこと。一方、ドイツのトップ30企業のDAXの平均配当利金は3.7%。1万ユーロ投資すれば、DAX Index ETFなら毎年3700ユーロ配当金が出る。それも毎年。金に同額投資して、万が一価格が1オンス1500ユーロを突破しても、儲けは1700ユーロ未満。それも数年後の話で一回きり。株ならその4~6倍の配当金だ。金への投資は安心感はあるかもいしれないが、効率のいい投資ではない。そこで投資家は金ではなく、金を採掘している金鉱に投資する。金の価格が上昇すれば、会社の価値も上昇して、配当金も上昇するからだ。もっとも金鉱から金が出なくなったら、株価は一気に急降下する。

「結局、何処に投資すればいいのかわからない。」と銀行に相談に行くと、"Betongold"(コンクリート金)への投資を薦められる。ドイツでは数年前からバブル気味、アパート、マンションの価格は上昇する一方だ。「アパートを買い、毎月の家賃の代わりに借金を返済すれば、20年後にはアパートが自分の物になる。」や、「ライプチッヒのアパートを買ってこれを賃貸すれば、賃貸収入で借金が返済できて、20年後にはアパートはあなたのものなる。」という「おいしい話」を聞かされる。「この話の何処が悪いのかわかりません。」という方は、銀行に相談に行かないほうがいい。本当にそのような儲かる話があれば、銀行、あるいは銀行員は客に薦める前にそのような不動産を自分で購入している。それをしないで、客に薦めるのは儲からないからだ。そのような投資は儲からないばかりか、大きな挫折で終わることも少なくない。

不動産を買う場合、最低でも2割は自己資産が不可欠だ。できれば3割か、それ以上が望ましい。長期間のローンでは、事故、病気、会社の倒産で借金を払えなくなるケースもあるからだ。間違っても「30年ローン」なんて組むものではない。20年ローンでもヒヤヒヤ物で、まだ30代ならいいが、40代で20年ローンを組むのは自殺行為に等しい。銀行は不動産を売ると手数料が入り、ローンを与えることで金利が入るので、ローンを組んでの不動産投資は銀行(だけ)にとって、「ウイン ウイン」だ。だから銀行ではこのような危なっかしい投資を薦めてくる。「いや、私はニコニコ現金払いなので、その心配はありません。」という方、心配は大有りです。

不動産の値段が上昇を始めて、かれこれ6~7年になる。儲かりそうな物件、一等地にある売り物件はすでに不動産業者が買い上げて改装工事を施し、目のくらむような値段で販売されている。これを現金で購入して賃貸に出しても、投資した金を回収できるのは20年も先の話。そもそも回収できればの話だ。ドイツ人は、家賃を払えないのにアパートを借りる。最初の家賃だけ払い、あとは払ってくれない。そのような人物を呼ぶ言葉、"Mietnomaden"(家賃放牧民)まで出来ている。裁判所にアパートの押収を申請して、この許可が出るまで1年くらいかかる。この放牧民に小さな子供がいたり、身体障害者だったりすると裁判所は申請を許可しない。こうして数年後に自分のアパートを取り戻す頃には、アパートは朽ち果てて、床には糞尿が散乱している。金の掛かる数年に渡る法廷闘争後、これをリノベーションするだけの気力が残っている大家は多くない。

ところが、「捨てる神あれば、拾う神有り。」でそのようなアパートを買い上げる業者がいる。火事で屋根が焼け落ちたアパート、基礎工事が悪く、アパートが地下水を吸い上げて壁にカビが生えて住めなくなったアパート、それに放牧民が残したアパートを買い上げると、ちゃちゃちゃと壁紙だけ張り替えて、床はラミナートを張って見えないようにする。あとはアパート専門の写真家を雇い、"Schrottimmobilien"(ボロボロアパート)を、「お買い得物件!!」として販売する。「不動産に投資したい。」という鴨が銀行に来ると、このアパートを紹介する。豪華なパンフレットに載っているアパートの写真はまるで宮殿。「ドイツの大手の銀行だから間違いない。」と、実際に不動産物件を見もしないで買う個人投資家の多い事。ドイツ全土にはそのようなボロアパートを買わされた投資家が30万人も居る。ある個人投資家は老後に備えてそのようなアパートを購入したが、家賃収入が低すぎて、自分の住んでいるアパートとローンの返済に行き詰まり、自殺した

ドイツで不動産物件を買う場合、日本でもタイでも何処の国でも常識だが、"Immobiliengutachter"(不動産鑑定家)を必ず雇うこと。地下室の壁の水分含有率から、アパートの面積、窓、床、壁の具合まで繊細に調査してもらえる。費用は安くないが、全財産をするよりは安い。「それじゃ、土地を買って、そこにマンションを建てます。」と言われても、すでに市内の便利な場所には空き地はない。空き地があれば、銀行などが投資目的に買い上げて高い値段で転売している。そんな土地を買ってマンションを建てると、高級マンションにしないとペイしない。個人投資家の手の届く範囲ではない。それに今の不動産ブームが、さらに20年も続くとは思えない。株でも不動産でも、安く買って高く売らないと、儲からないのは一緒。高値で買ってそれでも儲けを出すには、ブームが引き潮になる前に、短期間で転売する必要がある。銀行や不動産業者の「お勧め物件」や「儲かる話」は、かならず"Haken"(鉤)が隠れていることをお忘れなく。


お勧め物件
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