大安売り (17.08.2017)

今回のテーマは車。まずは違法の排ガス操作で有名になったフォルクスヴァーゲン社(以下VWと略)から始めるよう。VWとその傘下の特定の車種に限られているが、「オイルが減る。」という現象に悩まされている。「走れば減るのは当たり前。」とVWは言うが、その減り方が尋常ではない。「減れば足せばいいじゃない。」と思うかもしれないが、エンジン内でガソリン、あるいはデイーゼルと一緒に潤滑油が燃焼するのは、エンジンによくない。そのようなエンジンは何処かに欠陥がある。エンジンオイルが減るエンジンを分解してみると、オイルが焼きついてエンジン ピストンが変色している。この不具合は購入後2~3年後に現れるのでVWは、「保障外」とリコール修理を拒否している。そこで正規代理店に修理に出すと、4000~5000ユーロもの修理費を請求される。

この不具合の原因はすでにわかっている。エンジンピストンにはオイルが燃焼室に入り込まないように、リングが装着されている。このリングが余分なオイルをぬぐう仕組みになっており、リングには、拭ったオイルがオイルパンに戻るように穴が空いている。この穴が狭くて、オイル詰まりする。こうしてエンジンオイルはピストンが上がる度に燃焼室に運ばれて燃焼する。VWはこの欠陥部品をすでに以前のモデルに使用、問題が発覚して別のリングに替えたのに、「在庫が余って仕方がない。」ためか、再度、この欠陥リングにの採用に踏み切った。穴が詰まって不具合が発生するのが保障期間後なので、修理で大儲けできるという副作用も期待できる。
           
もっとも何処でもそんなにうまくいくわけではない。2014年に米国でこの件に関してVWに対する集団訴訟があり、同社は無償で修理を提供した。すなわちVW社は自社の車に欠陥があるのを知っているのに、ドイツでは集団訴訟が認められていないので、米国と同様の処置を拒否、「欠陥ではありません。」と言い張ることで済ましている。流石、排ガス規制装置を操作して、「知りませんでした。」と真顔で言うだけの会社だけのことはある。この現状を見てエンジン部品の専門店は独自のピストンリングを開発、「オイルの現象でお悩みですか。3500ユーロで修理を引き受けます。」と、VWよりもはるかに安い値段で修理を提供している。

次はVW社の排ガス規制操作に関するテーマだ。去年、VW社のマネージャーが何も考えず、家族と一緒に米国で休暇を過ごした。帰国すべく空港に行くと、家族の間の前で手錠をかけられてしまった。そう、彼はVW社の環境部門のマネージャーだったのだ。逮捕以来、「私は無実です。」と主張してきたが、検察は同被告に対して陰謀罪で169年の懲役刑で脅した。会社のために監獄で死ぬ気のないマネージャーは「有罪です。」と自白、懲役刑は7年までに減刑される見込みだ。その他、複数のマネージャーが指名手配されており、間違っても米国、あるいはその友好国に入国してしまうと、身柄を拘束されて米国に渡される危険がある。何しろ米国の検察はインターポールに指名手配リストを送り、世界中で指名手配しているからだ。該当のマネージャーは、逮捕されたくなければ、一生、ドイツで暮らすことになりそうだ。自業自得だろう。

一方、ドイツ国内でVW、アウデイ、シュコダ、セアット等、違法ソフトを搭載してている車を買った消費者は、大企業を相手に車の返還と購入金額の返却を求めて個々に訴えるしか、方法がない。そのような訴えがあると、VWは非難を一切認めず徹底抗戦する。夢のような予算と、まるでサッカーチームのような弁護士団を抱えているVWを相手に、一般消費者は勝ち目がほとんどない。ある地裁で裁判官がVWに、車の引き取りと購入価格の返却を命じた。これまでのケースではVWは上告して徹底抗戦する戦略を取っていたが、何故か今回は上告を諦めて、判決を受け入れた。以来、弁護士事務所では一攫千金を夢見て、「あなたの車の購入金額を取り戻します。」と無償法廷闘争を提供し始めた。勿論、弁護士が無償で働くわけもなく、勝訴の際には返却される金額から「謝礼」をいただく契約になっているが、裁判に負けても費用はかからない。中古市場でデイーゼル車の価格が下がる一方なので、「だったら報酬を払っても、車を払い戻ししてもらった方がいい。」と弁護士に裁判を申し込む消費者が増ええている。ここでの争点は、「車を売ったデイーラーまで、責任を要求できるか。」という点になっている。ある裁判所は払い戻しを命令、ある裁判所は、「デイーラーにそこまで責任はない。」という判決を下している。

最後に輸入車に関するトラブルを紹介しておこう。北米市場で全損した高級車を買い、リトアニアに輸出している犯罪組織がある。リトアニアに輸送船が着くと、車は秘密の自動車工場に運ばれる。犯罪組織はここで車をチェック、修理に必要な部品のリストを作成、部下に部品の調達を命じる。部下はバンに乗って、ドイツまで部品調達の旅に出る。なんでリトアニアで買わないで、わざわざドイツまで来るの?なんて不思議に思う方に説明しておくと、高級車は部品が高い。そんな部品を使って修理すると赤字だ。そこでドイツまで部品盗難の度に出る。ドイツで必要な部品を調達すると、リトアニアで事故車を修理する。修理と言っても、見えるところだけ。曲がった車体などは修理しない。修理が完了すると、ドイツに「USA仕様車」として輸出する。ドイツの車検場は他の国と違い、全損した車が本当に安全に走行できるかチェックしないので、錆びていなければ新しい車の車検証をもらえる。あとは市場価格よりも10~20%安く提供するだけ。すると安い値段に惹かれた鴨が、鍋を背負ってやってくる。リトアニアから輸入された車の大部分はこのような全損車なので、次第にいい加減に修理した箇所がまた壊れて、高級車は高級廃車となる。

ちなみにドイツで盗難された高級車の多くもリトアニアに向かい、ここからロシア、あるいはタジキスタンに輸出されている。というのもタジキスタンの法律では、盗難車でもこれを「知らないで」購入した場合、所有権は購入者に移るからだ。こうして普通なら手の出ないドイツの高級車が、ドイツの市場価格よりも30~40%減額で販売されており、あちこちで高級車ばかりが目に付く。リトアニア、タジキスタンの警察もこれはよく知っているが、地元のマフィアからお金をもらっているので、取り締まりには関心がない。時々申し訳程度に小さな取締りを行うと、盗難車を押収、警察の努力の結果と宣伝に使用している。

追記。古いデイーゼル自動車の市内乗り入れ禁止令に悩む自動車業界は、新車購入キャンペーンを開始した。「古いデイーゼル車(EURO 1~4)を保有している人が、新車を買うと割引します。」というもの。トヨタ、BMW、メルセデスは2000ユーロまでの割引という小額の割引に留まっているが、排ガス違法操作でイメージダウンに悩むVW社は、「最高1万ユーロまで」割引を提供している。ポロなどの利鞘の少ない小型車では2000ユーロだが、"Touareg"などの大型車には1万ユーロの割引が提供されている。フォードやルノーも車種により、それぞれ8000ユーロ、あるいは7000ユーロの割引を提供している。割引期間はVWが年末まで。フォードは10月末までと短い。各社がどんな割引をどの車種に対して提供しているか、直接、メーカーまでお問い合わせください。


買いますか?
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がん特効薬 発見? (17.07.2017)

ウルム大学の化学者が、さまざまな薬物(麻薬)ががん細胞に及ばす効果を研究していた。研究の一環で合成麻薬の(メタドン)をがん細胞に加えると、癌細胞が壊滅してしまった。「きっと何かの間違い。」と同じ実験を繰り替えしたが、やはり同じ結果になってしまう。理由は不明だが、メタドンはがん細胞を破壊する効果があると感じた化学者はメタドンの量を加減して、どの程度の量であれば、がん細胞を死滅させることができるのか突き止めた。というのも大学病院には脳腫瘍で手術が不可能な患者が通院しており、残り数ヶ月~1年の余命と診断されていたからだ。

そこで患者の了解を取った上で、患者にメタドンを与えてみた。するとこれまでは"Chemotherapie"(放射線治療)に対して効き目を見せなかった腫瘍が、みるみる小さくなっていった。中には腫瘍がほとんど姿を消したので病院を退院、ほぼこれまで通りの生活を送る患者まで出てきた。メタドンの人体実験で確かな効果を確認した化学者は、がん患者を対象にした正式な臨床実験をするように申請したが、大学はこれを拒否した。というのも癌に効果があることがわかっている治療薬、"Avastin"は2万5千ユーロ(およそ300万円)もするが、メタドンなら街角の薬剤師が混ぜることができて、3か月分の「お薬代」が30ユーロで済む。30ユーロで効く癌の特効薬なんぞ見つかってしまうと、製薬会社には大赤字だ。製薬会社からお金(研究費)をもらっている大学は、「そんな薬が見つかった日には、研究費を削られる。」と、臨床実験を認めなかった。これがもう10年近くも昔の話だ。
           
ドイツには癌末期の患者が威厳のある最後を迎えることができるように"Hospiz"という施設がある。ここで死を待つ患者を診察していた医者が、痛みを和らげる目的でがん患者にメタドンを処方した。すると不思議なことに患者の余命が、他のメタドンを処方してない"Hospiz"よりも、はっきりと伸びることに気がついた。他の"Hospiz"で働く医師との意見交換の末、メタドンは癌治療に効果があると確信、以降、自身の診療所にやってくる癌患者にはメタドンを処方した。もっとも癌の特効薬としてではなく、痛み止めとしてだ。ドイツでは(世界中でも同じだが)まだメタドンが癌に及ぼす臨床実験がなく、薬として認めてられていない。だから痛み止めとして処方することになる。

この医師はメタドンががん治療に効果があることを健康保険に報告、臨床実験をするように薦めたが全く相手にされなかった。国民健康保険にとってメタドンは薬物中毒者に与える代用の安い薬物としか考えておらず、その薬物を癌治療に用いるべきだと主張する頭のおかしい医師が、医師試験に合格したことを疑った。こうしてここでもメタドンを使用した癌治療は、闇に葬られた。ところがネットが発達した今、完全に闇に葬ることはできなかった。この医師の噂を聞いたがん患者は、ドイツ中からこの診療所に押し寄せた。その中に、「余命数ヶ月」と診断された女性が居た。放射線治療をしたのに効果がでなかったのだ。そこで必死になってネットで代わりになる治療を検索して、メタドンを使った治療を読むことになった。この診療所でメタドンを処方してもらい、再び放射線治療を始めると、これまでは変化のなかった腫瘍がみるみるうちに縮小して、数ヶ月には黒い影を残すだけとなった。

この女性がテレビのドキュメンタリーに出演、かかりつけの大学病院の医師の診断ではとっくに死んでいる筈なのに、元気にスポーツジムに通っている姿が報道された。このドキュメンタリーに出演した化学者の話では、「がん細胞は抵抗力が高く、放射線治療をしても薬剤を受け付けないことがある。しかしメタドン治療を同時に施すと、癌細胞は薬剤に対しての抵抗を失い、放射線治療が効果を発することがわかった。」と発言すると、上述の医師とこの化学者は、一晩にしてがん患者のヒーローとなった。ところが製薬会社が黙って数億の儲けになる機会を逃す筈もない。癌治療で権威のあるハイデルベルク大学の教授を使って、「そんな臨床実験もされてない、あやしげな治療に希望をいだくべきではない。患者が副作用に悩むだけだ」。と主張した。化学者が研究しているウルム大学さえ、「メタドンは癌の治療薬薬でなない。その効果も確認されてない。」とネガテイブキャンペーンに加わった。ところががん患者その家族からの反響は絶大で、医学会はこれを無視できなかった。やむなくベルリンのシャリテー病院にて第一回目の臨床実験が27人の被験者に対しておこなわれた。(その詳しい報告書はこちら)。

この実験では心配されていたメタドンの副作用を確かめるのが目的だったが、ハイデルベルク大学病院の教授が示唆していたような毒物による健康障害、極度の発汗、あるいは心臓への負担などの副作用は現れなかった。この実験から、「メタドンを与えても、メタドンを与えられなかったコントロールグループと大差がない。」という結果がでた。ただし被験者の数が少ないので、「一般的な副作用の有無はまだ確定してない。」という注意はあったが。今後は被験者の数を増やして引き続き副作用の検査、そしてこれが済めばがん患者へのメタドン治療へと進むことになる。すべてがうまくいっても結果が出るまで3~4年というので、すでに癌が発病している人にはあまり役に立たない。

ただしドイツでは、町医者がメタドンを痛み止めとして処方することができる。放射線治療をしている医師が、「メタドン?そんなものは薬じゃない。」と抵抗するなら、これをかかりつけの診療所で処方してもらい、服用すればいい。嬉しいことに上述の医師と化学者の話では、「癌の種類を問わず効果がある。」ということだ。とりわけこれまでは治療法がほとんどなかった白血病に対して、「とりわけよく効く。」という。上述の通り、メタドン治療は放射線治療と一緒に行うと効果を高める効果があるので、メタドンだけ取っても効果は薄い。又、ベルリンのシャリテー病院を含めて、僅かながらメタドンを癌治療として採用している病院もあるので、メタドン治療の臨床実験の結果を待つまでもなく、すでにメタドン治療を受ける事ができる。少なくともドイツでは。
 
とは言っても、メタドンが癌治療に効くと決まったわけではありません。幾つかの事例で効果が認められたと「主張しているだけ」です。日本でも理研の研究員が詐欺をしたように、この結果が臨床実験で再現されるまで、確実なことはわかりません。「それじゃ役に立たない。」、「もっと詳しく教えて。」と思われるかもしれませんが、ここではドイツで報道されている事件、出来事を紹介しているに過ぎません。がん患者の方、そのご家族に迷惑をかけたくないので、この記事に関するお問い合わせは、お受けいたしかねます。さらに記事の内容、信憑性に関しても責任は取りかねます。何卒、ご了解くださいませ。興味のある方は、"methadon"、"krebs"と入れてググってください。ここで紹介した以上の情報が出てきます。


安すぎる特効薬?
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Abofalle (17.05.2017)

0180の番号を使った電話詐欺が法改正で使えなくなり、「詐欺はほとんどなくなった。」と思っていたら、甘かった。現在、携帯電話を利用した詐欺が第二の活性期を迎えており、被害者の数はうなぎ上りだ。これを防ぐ効果的な手段もあるのに携帯利用者の多くは、「私はエッチなサイトは見ないから、騙されない。」と安心しきっているか、「そんなことが可能だとは知らなかった。」と無知のため、詐欺師のいい鴨になっている。

ネット上で契約を結ぶことが多くなったため、動きの遅い政府もやっと法整備にこぎつけて、ネット上で契約を結ぶには、「支払いに同意する」、あるいは「買う。」というボタン/アイコンを押さないと、契約が成立しない事になっている。簡単明瞭なのだが、詐欺師はこれを逆利用している。「このフォームに記入して登録すれば、無償でサービスが受けれます。」と一見、無償のサービスを提供する。「無料だから。」と登録すると、請求書が届くという具合だ。人気の方法は、「あなたのSchufaのスコアを無償で問い合わせ。」、「あなたにぴったり合う相手を無償で検索。」というものだ。「そんな手にはひっかからないよ。」と住所は適当なもの、名前も仮名で記入したのに、「請求書が届きました。」と相談を受けたことがある。詐欺師はIPアドレスだけで住所を特定できるので、データを誤魔化しても効果がない。ご注意あれ。
           
「でも住所と名前を入れただけで、どうして請求書が届くの?」、『「支払いに同意する」、あるいは「買う。」というボタン/アイコンを押さないと、契約が成立しないんじゃないの?』。それはその通り。もっとも詐欺師は法律を守らないから、詐欺師なのだ。その方法はこうだ。「無償で登録する。」ボタンの下に「購入に同意する。」というボタンを隠している。何も知らない消費者が、「購入ボタンは押していません。」と抵抗しても、「この通りちゃんと押しています。」と詐欺師は「証拠」を提供できる。もっともこの手口は欠点もある。パソコンからアクセスした場合、請求書を送ってお金を請求するしか詐欺の方法がない。しかしドイツの民法ではネット上の契約は2週間以内の解約が認められている。そこで請求書をもらった消費者が、「解約すます。」と解約書を送ってきたら詐欺にならない。運よく「ドイツに詳しい人」が、「そんな無茶な要求は無視すればいい。」と親切なアドバイスしてくれば、話は別。無視していると契約が成立してしまい、支払い義務が発生する。

ところが携帯電話なら話は別。ドイツ テレコムだろうがヴォーダフォンだろうが、詐欺師から「申し込みしたサービス料金の引き落とし申請」が来ると、これをチェックもしないで許可してしまう。すでに詐欺とわかっている業者からの要請でも、許可してしまう。この支払いで電話会社も一緒にお金を稼いでいるからだ。結果、申し込んだ覚えのない"Abo"(定期購読)の支払いが電話代の請求書に計上されてから、「やられた!でも何処で?」となる。請求書に、"Abo Sex-XXXX"と書かれていると恥ずかしくなって抵抗をしない人も少なくない。そのような請求書が届いている人の多くは、風俗サイトを見ておかしなサービスを申し込んだわけでない。無償のゲームやサービスを受けるために何処かのサイトに登録したか、発信人不明のSMSのリンクを押しただけで、詐欺に遭ってしまっている。勿論、風俗サイトはそんな危険なボタンで一杯だ。「動画をスタート」を押せば、高い確率で隠された"Abo"ボタンを押すことになる。

この詐欺"Abo"の特徴は、定期購読費用が週割になっていること。詐欺に気づいた消費者が契約を解約すると(解約するに決まっている)、書類はゆっくり処理されるので、解約が実行されるまで大体、2ヶ月かかる。月割りではよくても2回しか費用を引き落とせない。しかし週割なら8~9回も可能だ。もっとも中には携帯の請求書を見ていない人も居て、数ヵ月後に詐欺に気づく人もいる。そんな目に遭わないように、請求書が届いたらおかしな請求がされていないか、チェックは欠かせない。「でも、どうやって解約すればいいの?」とお悩みの方、お住まいの町にある消費者団体が、無償で手紙の草稿を提供しています。

「詐欺師にお金は1セントも払いたくありません。」という人は、契約している電話会社に不当な請求であることを通知して、お金を払い戻すように依頼することはできる。がドイツでは一度払ってしまったお金を取り戻すのは、左手で暗闇の中で針に糸を通すよりも難しい。電話会社もこの詐欺で一緒に稼いでいるからだ。半年にも及ぶ手紙のやり取りの後、ドイツテレコムは「引き落とした額は翌月からの請求書で相殺します。」と譲歩したが、正確には不法に請求されたお金が戻ってきたわけではない。この現状に腹を立てた緑の党の国会議員は、「ドイツテレコムとその競合他社は、詐欺師の取立人と化している。」と非難しているが、他に適当な言葉が見つからない素晴らしい描写だ。弁護士保険に入っている人は、弁護士を使って代金の返却を計るのが一番の方法だ。弁護士裁判に加入していない場合、被害額にもよるが、"Abo"の請求書が届くとすぐに契約を解約するのが一番安い方法だ。

こんな目に遭わないようにするには、どうすればいいのか?「発信者不明のSMSには回答しない、リンクはクリックしない。」、などの対抗先を実行しても、詐欺師がスパイソフトで友人の携帯を「ハイジャック」してしまったら、そのような警戒措置は役に立たない。てっきり友達からのメールだと思いクリックしてしまい、詐欺にはまってしまう。このような被害を防ぐため、電話会社は"Drittanbietersperre"という機能を提供する義務がある。これは契約先の電話会社以外からのサービスを受けれなくする機能で、「無料で登録する。」の下に隠された「購入に同意します。」をクリックしても、他社のサービス利用が禁止されているので詐欺師にも歯が立たない。この機能は契約時にはオフになってるから、詐欺が心配な方はホットラインに電話してこの機能をオンにしてもらおう。

最後にいいニュースも紹介しておこう。6月15日からEU内でのローミング料金が廃止された。すなわちドイツに居ながら、おフランスにいる友達と国内料金で通話できる。と書くと、「じゃ、○○から□□に電話をしても同じなの?」と相談が来るので極端な例を出すと、ルーマニアからポルトガルに電話しても、国内料金と同じ扱いになる。例外はスイスなどのEUに入っていない国。すなわちフライブルクから遠足に行き、外出先からスペインに電話、長電話の後でローミング料金が課されることはある。国境地域では、携帯電話はお隣の国の電話を拾って通話に使用することがあるからだ。あるいは直接、ドイツテレコムやボーダフォン、あるいはその子会社と契約せずに、安料金が売りのデイスカウンターと契約している場合は、ローミング料金が課されることもあるので、外国からでも電話した人は契約元に確認を取ってから電話をしよう。弊社ではそのようなお問い合わせは、お受けいたしかねます。どうか契約先までお問い合わせください。
 

無償のゲームで誘い、
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パズルに隠れた購入ボタンを押させる。
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Care Energy倒産 (17.04.2017)

前の記事で、「電力会社の変更を検討してはどうだろうか。」と書いたので、今回は電力会社がテーマだ。すでに何度も書いているが、「安い。」が「良い。」という意味に解釈されるのは日本だけ。ドイツでは、"Wer billig kauft, kauft zweimal."(安物を買うと、二度買うことになる。)と言い、安い値段に釣られることを警告している。これは家電製品だけでなく、語学学校等のサービス業、それに電気代についても同じことが言える。

とは言っても、日本に住んでいると「安い電気も、高い電気も同じ電気じゃない。私は安い電気を選びます。」と思われるに違いない。日本ではそれでも構わないかもしれないが、ドイツではそうはいかない。安い値段を武器にしている会社は往々にして仕入れ値と同じか、仕入れ値よりも安く電気を提供している。「素晴らしい!」なんて感激する人は要注意。仕入れ値と同じ値段で電気を販売すると、儲けがないので会社は赤字になる。赤字だと電気市場で買い入れた電気代の請求書、送電会社からの請求書が払えなくなる。これを避けるため、常に新しい顧客を安い値段で釣り上げると、新規の客が払う金で請求書の支払いに当てる。あるいは会社の持ち主が海外で不動産を購入して、"D-Day"に備える。
           
客の数が増え続ける限り、この商売はうまく行く。ところがいつかは限界に達する。もっとも会社の創設者はそんなことは百も承知の上。会社が倒産するまでどれだけ多くの客を釣り上げることができるか、それだけが目標だ。十分な額の金を横領、もとい海外で親戚の名前で不動産を購入すると、とんずらする。この方法で"Flexstrom"、"Teldasfax"が大成功を収めており、消費者は痛い目に遭った。ところがこういう雪ダルマ式の商売を監視するはずの"Bundesnetzagentur"は、官僚だけあって動きが遅い。官庁が動き出すのは、会社が会社更生法の申請を上げてからで、この商売を取り締まる能力はない。

この法律の抜け目に目をつけたオーストリア人の売れないデイスコ ジョッキーは、本業を辞めて、ドイツで電気を販売することにした。その名前は"Care Energy"。超安価な値段を武器に、客の獲得に乗り出した。日本人を弁護すると、安い値段に弱いのは日本人だけではない。「ケチ」で知られるドイツ人も、この電気料金に飛びついた。めでたしめでたしで終わると思ったら大間違いで、ちゃんと電気代を払っているのに、「支払いが滞っています。」という手紙が届く。「ちゃんと払っていますよ!」と抵抗すると警告書が届く。そこには「弁護士費用」と称して数百ユーロが計上されている。こうして安い電気で損をしたお金を取り戻すわけだ。それでもドイツ人は安い電気に飛びつき、会社はわずか数年で25万もの客を獲得、売れないデイスコ ジョッキーは大金を手にした。

ところが今回は悪事を働くオーストリア人に天誅が下った。溜め込んだ金を使う前に、オーストリア人が死んでしまった。後継者が会社を引き継いだが、電力会社や送電会社からの未払いの請求書が山積しており、会社の資産を全部売ってもこれを払う事は不可能だと悟り、この3月に会社更生法の適用を申請した。お陰でこの会社と契約を結んでいる客は、冒頭で述べた通り二度、電気代を払うことになる。というのも会社が倒産しても、契約はまだ有効なのだ。「倒産したらからもう払いません。」ということをやると、会社の弁護士氏から請求書が届くので、ご注意いあれ。倒産した会社と契約していると会社の後継人から、「この新しい口座に電気代を振り込んでください。」という手紙が届く。この手紙が届いてから、新しい口座に電気代をこれまで通り振り込むことになる。間違って古い口座に振り込むと、"Konkursmasse"(負債返却用の資産)として換算されて、取り戻すことはできなくなる。

電気会社が倒産すると、地元の電力会社が送電を自動的に引き継ぐので、該当者はお金を払う以外、何もする必要はない。その際、倒産した電力会社に支払った数ヶ月、運が悪いと1年分の電気代は、上述の"Konkursmasse"に入っているので、過去数ヶ月にさかのぼって、運が悪いと過去1年分の電気代を、地元の電力会社に支払うことになる。「そんなの嫌です!」と言っても、他に手段はない。二度払いになるのは地元の電力会社の責任ではなく、倒産した電気会社が請求書を払っていなかったのが原因だ。

一方で電力会社を変更を勧めておき、もう一方では「安い電気を提供している会社には注意されたし!なんて言うんじゃ、どうすればいいのかわからない。」とお嘆きの方にアドバイス。今、電気代の比較をすると25~26セント/Kwの電気代が平均だ。すなわちこの金額なら、会社がなんとか黒字になるわけだ。なのに倒産した会社のように19セント/Kwなんて料金を提供していると、「お得!」じゃなくて、「怪しい」です。料金の比較をする際は、ちゃんと会社が黒字になる料金の範囲内で会社を比較しよう。安い値段に説得されないように、"Wer billig kauft, kauft zweimal."(安物を買うと、二度買うことになる。)という言葉は常に、頭の片隅においておこう。



どうすっぺ?
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2017年 法律改正 (17.04.2017)

3月29日からテレビの電波がDVB-TからDVB-T2に変更された。勿論、利点があるからこそ新しい規格に変更されるわけで、DVB-T2はDVB-T2 HDとも呼ばれて、HDで電波を発信する。この規格変更に伴い、DVB-T電波の発信は3月29日にて終了する(州により若干の誤差があります)。すなわちこれまでテレビをDVB-Tアンテナで受信していた方は、テレビの画面が真っ黒のまま。例外はテレビをUnitimediaやKabel Deutschland等のケーブルテレビで受信していた人。この場合はこれまで通りのテレビで、引き続き視聴が可能だ。

「それじゃ困る。」という方は、俗に言う「レシーバー」か、「DVB-アンテナ」か、DVB-T2アンテナを内蔵したテレビを買う必要がある。2015年以降に最新型のテレビを買われた方は、大方、DVB-T2が内臓されている(筈だ)。そうでない場合、対処が必要だ。コストの面で一番安いのは、DVB-アンテナを購入する方法だ。安いアンテナ(勿論中国製)は10ユーロ前後で買える。次に安価な方法はレシーバーを使う方法で、安いもの(勿論中国製)は40ユーロから購入できる。レシーバーにはDVB-アンテナが内臓されており、テレビ番組を録画できる機能が付いているのがアンテナと異なる。最近はテレビに録画機能が付いているので、単にアンテナを買ったほうが場所を取らないし、電気の消費量も低いので、経済的だ。
           
これだけで済ませておくと「ありがとうございます。」と感謝される事はなく、「他にも方法があるぞ。」と文句が届く。無償で情報提供なんぞすると、粗探しを生き甲斐にしている小市民を、ろうそくに飛んでくる虫のように、ひきつけることになる。そこで敢えて付け加えておくと、DVB-T2の電波を受信する方法として、モジュールを購入する方法もある。「なんで最初にそれを言わないの。」と思われるかもしれないが、これが80ユーロと結構お高い。なのに見えるのは国営放送だけ。民間の番組はモザイク、もとい、電波が暗号化されて見えない。それが嫌なら、(嫌に決まっている)毎月の受信料が5,75ユーロを払うと、民間の番組のHDで視聴が可能だ。

同じく2017年3月末から、健康保険が眼鏡とコンタクトレンズの費用を負担することになった。というとまるで眼鏡やコンタクトレンズが無償で手に入るように聞こえるが、よっく調べてみると、「法律で認められている分だけ負担される。」との事。これが5ユーロなのか、それとも300ユーロなのか、健康保険はまるで死んだ貝のように口を閉じて情報を明かさない。わかっているのはこの法律改正の対称になるのは、+6、あるいは-6以上の遠視、あるいは近視の持ち主だということだ。そして眼鏡で支払われるのはレンズ代だけ。保険会社に聞いてみると、「どれだけ補助金が出るか、それは視力によるので幾ら出るかとういう質問には回答できない。」とブロックされた。正確な額を知るには、保険会社に補助金の申請を上げないとわかならない。そこでまずは眼科に行って診断書を書いてもらおう。次に眼鏡店に行って、眼鏡、あるいはコンタクトレンズの見積もりをもらおう。この見積もりと診断書を保険会社へ送って、補助金の申請を上げることになる。実際に補助金が降りた方は、是非、ご報告ください。

そして3月から原付のナンバープレートが変更になる。新しいプレートは黒色。古いプレートは緑色。どうみても色しか違わないのだが、原付の持ち主はナンバープレートを変更する義務がある。これをしないと保険に入れない上、検問で停められると罰金をいただく。意味、無意味を問いたくなるが、罰金をもらう前に交通局に行って新しい番号をもらっておこう。

これまでも何度かここで紹介していたが、3月からついにカナビスを薬局で買うこと可能になった。「じゃ、早速、薬局に行って一発きめます。」というわけにはいかないのは、一般常識を備えた社会人なら言うまでもないだろう。薬局でカナビスが買えるのは慢性的な痛みを抱えている人に限られる。「ここ10年慢性的な肩こりに悩んでいるので、早速、薬局に行って一発きめます。」というわけにはいかなのは、一般常識を備えた社会人なら言うまでもないだろう。カナビスを買うには医師の処方箋が必要だ。日本は、「心頭滅却すれば痛みも、痛みでなくなる。」という精神主義で患者の痛み軽減には全く理解がない。ドイツでは今後、慢性的な痛みに悩まされる人は、合法に安価に薬局でカナビスを買うことができる。

数年前にやっと導入された最低賃金も、2017年からこれまでの8.50ユーロ/時間から、8.84ユーロに「値上げ」される。アルバイトも例外ではない。450ユーロの「ミニジョブ」で働いているなら、50時間+まで。51時間になると法律違反になる。飲食店は若者のナイーブさを利用して、かなり粗悪な労働環境で従業員を酷使してるケースが意外に多い。あまりにひどい環境で働かされている場合、証拠をちゃんと固めてからこの違法状態を労働局に報告しよう。例えば5人のウエイトレスが働いているレストランで、半年間、最低賃金よりも1ユーロ低いお給料を支給していると、罰金は2万6千ユーロと結構なお値段になる。違法な就労状態が長く続いていれば、この罰金はもっと高くなる。「知らなかった。」という言い訳は通じないので、飲食店を経営されている方は、即急に給与体系の見直しをしたほうがいい。

2016年、ドイツでは総発電量のなんと1/3が再生エネルギーで発電された。日本は政府の原発推進政策も手伝って、"lächerliche"(お笑いの対象の)3.2%。ドイツの1/10以下でお話にならない。もっともその代償は"EEG-Umlage"と呼ばれる助成金だ。この助成金で再生エネルギーを促進している。この助成金は国民が電気代に上乗せして支払うので、ドイツの電気代は日本のほぼ倍。2017年にはこの助成金が6.88セント/Kwに上昇する。一人住まいなら年間1500kw程度の消費量なので、103ユーロ程度の助成金を払っていることになる。これに伴い契約先の電気会社から、「電気料金改定のお知らせ」が届いている筈だ。ドイツの民法では契約の当事者が値段の上昇を告げた場合、契約を解約する権利が認められているので、この機会に電力会社を変更してみてはどうだろう。

この他、道路交通法、年金、年末調整なども法律が改正されているので、該当する項目がある人は、法改正について調べておこう。と書くと、「調べてください。」というメールが届くんです。「どうしても知りたい!」という方は弊社で調べてみますので、会社のホームページから正式に調査(お代金をいただきます。)をご依頼ください。


あれ?
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